こんにちは、黒木やすひろです。

IT人材がいない会社の社長さんのDXをお手伝いしています。
※DX:デジタルトランスフォーメーション

業績アップの為にDXが必要と思いながらも、
ITの分かる社員がいない、
何から手を付けて良いか分からない
と困っている社長さん。

IT業者にお願いしようにも
相手の話が理解できない、
本当に成果が出るのか不安だ
とおっしゃる社長さんに

最終的には私がいなくても、
業績アップに繋がるデジタルができるように
できるだけ専門用語を使わずに

  • 今の仕事の何をどのように変えるのか?
  • その際にITをどう活用できるか?
  • 変えることによるマイナスの影響はなにか?
  • セキュリティなど気を付ける点は何か?

といったことを、
クライアントさんの理解を確認しながら
サポートすることを心がけています。

自己紹介記事の第2弾では、
私がなぜシステムエンジニアから、
経営コンサルタント、中小企業診断士になろうと思ったのか。
コンサルタントになって何がしたいと思ったのか
についてお伝えしたいと思います。

1.業務改革の目的と成否の関係

前回お伝えした業務改革プロジェクト終了後、
続けて何件かの業務改革・ERP導入の
プロジェクトに参加しました。

お客様の業界は

  • 通信
  • 建機メーカー
  • ビル管理
  • ソフトウェア
  • 不動産

対象の業務は

  • 会計
  • 販売管理
  • 勤怠管理 など、

特定の領域に限定されることなく、
幅広い経験をすることができました。

どのプロジェクトもプロジェクトの目的は
「業務改革」「業務効率化」

そして、その「業務効率化」の目的は

  • 残業時間の削減
  • 従業員の負担軽減・満足度アップ
  • 繁忙な職場へ人の配置転換
  • 業務委託を減らしコスト削減 など、

それぞれの経営課題を背景に
それぞれ異なる目的が設定されていました。

導入するパッケージは同じでも、
その目的や狙いは会社によって様々で
業務を変える・変革する視点も
目的によって異なる。

更には、その目的や狙いの考え方や
関係者への浸透の度合い次第で
プロジェクトの成否が左右される
という事を当事者として体験しました。

業務改革の目的が曖昧だったり、
関係者のなかで、目的の理解の深さや解釈が異なると、
システム導入の工程で問題が頻発。

システム導入後も想定した成果・効果が得られず
多くのお金と時間をかけて仕事を面倒にしただけ
という残念なプロジェクトも。。。

システム開発のプロジェクトでは
最初の2割の工程で8割の問題が作りこまれ
その重要な2割の問題を解消するために、
プロジェクトにかかる労力の8割を使う
と言われています。

その最初の2割の工程に関わり
プロジェクトを成功させたい
お客様に良い結果を出してもらいたい
と考えるようになったことが
コンサルタント黒木のはじまりだった気がします。

2.中小企業診断士と転職

お客様により良い結果を出してもらうために
より上流の工程からお客様に関与できるようになる。

その為には、システム開発のこと以上に、
お客様の「仕事を理解する」ことが必要
と考えるようになった私が、
勉強の題材として思いついたのが
中小企業診断士でした。

会社の資格取得奨励金の対象にもなっていて
「小遣い稼ぎにもなるし」
という軽い気持ちもありましたし、
情報処理関連の資格試験もいくつか経験していて
自分が試験勉強慣れしているという自信もありました。

が、そんな自信はあっという間に粉砕されることに。。。

なにしろ勉強しなければならない範囲が広い。
会社法などの法律に、経済学、政策、
人事管理や生産管理などなど・・・

投げ出しそうになり、妻にお尻を叩かれたりしながら
なんとか勉強を続け、
最初の受験から3年の期限ギリギリで合格。
ようやく中小企業診断士になる事ができました。

資格取得のために勉強したことに加え、
実際に企業診断で経営者の方々のお話しを伺い
「経営」というものをより真剣に考えたことで
システムに対する考え方も変わりました。

それまでは、ユーザーの要求に対して
「どのように実現するのが良いか」
「どのような業務フローに変えれば良いか」
「どんなツールを使うのが良いか」

「どのように」を中心に考えていたのが

「なぜこの機能が必要なのか」
「なぜこのような業務の流れになるのか」
「現状がこうなっている理由は何か」

「なぜ」を最初に考えるように、
経営に対する意味や影響を考えるようになりました。

そして、システム導入を計画通りに進める
ことよりも、システム導入によって
経営課題が解決されたこと、
業務上の効果が出ていることを
自分事として感じられるようになりたい
システムを作る側から作らせる側に変わりたい
との思いで転職を決めました。

3.情報システム部門のお仕事と評価

44歳という年齢でなんとか転職できた先は
社員百数十名の不動産デベロッパーの
部員4名の情報システム部門。

転職当日から

  • 会計システム更新
  • グループウェア(メール・掲示板・ワークフロー)導入
  • スマートフォン活用
  • セキュリティ対策の多層化
  • リモートワーク対応

などシステム環境の強化を、
数少ないメンバーと一緒に毎年少しずつ進めながら
PCの故障対応や操作方法の問合せ対応
ユーザー登録などのシステム運用業務の
全体管理を行ってきました。

コロナ禍で最初の緊急事態となった際には、
ちょうどその直前に実施していた
社外からのアクセス環境の整備と
モバイル型のPCへの変更のおかげで
グループ会社を含めて混乱なくテレワークに移行でき、
「来年に先送っていたら。。。」
と冷や汗をかいたりもしました。

そのような感じで、毎年何かしらの環境変更や
それに伴うルールの整備・見直しを進めた結果
得られた評価は

「面倒なルールばかり押し付ける、うるさい奴」
「少しも業務効率化に貢献しない使えない奴」

多分に被害妄想入ってますが(笑)
世の中の情報システム部門や
システム担当者にありがちな評価だと思います。

そんな社内の評価とは反対に、
IT部門がなく、総務系の担当者が
頑張ってIT環境の面倒を見ているような
グループ会社の皆さんからは
とても頼りにして頂きました。

4.IT人材のいない会社のデジタル活用

グループ会社の多くは
従業員が20人以下だったり、
従業員は100人以上でも、
本社系の正社員が10人以下だったり。

当然、ITの専任担当や経験者はいません。

総務や経理を担当している方が
ベンダーさんの手を借り試行錯誤しながら
PCのセットアップや
社内のネットワークの管理をし、

時には勤怠管理などのシステム導入まで
行わなければならず
大変苦労されています。

そこで、その方たちをサポートしようと
グループ会社のシステム導入を
本社の情報システム部が
支援する機会を増やすようにしました。

詳しく話を聞く機会が増えると、
IT人材がいないことによる問題が
いろいろと見えてきます。

経験者にとっては何でもないような
ちょっとしたことで考え込んでしまったり

逆に、慎重に考えるべきところを
安易に進めてしまい
大きなセキュリティリスクができたり

そもそも、やりたいこととマッチしない
IT製品を選定してしまったり。。。

どのケースも、担当されている方は
本当に一生懸命考えていました。

でも、
もともとIT担当ではないので
やったことがない
正しい進め方を知らない
周りに教えてくれる人もいない

上手くできなくて当たり前。。。

また、中小企業診断士の活動で関わった
会社でも、IT人材がおらず、
同じ苦労をされているところが多い

自社のグループ会社に限らず
同じような状況の人の苦労を
少しでも軽くしたい
苦労が報われるようにしたい

これが、私がコンサルタントになった理由です。